妖魔06~晴嵐~
「やるしかないのなら、やろう」
「丞」
「千鶴が死ぬわけじゃない。だから、俺の出来る範囲で徹底的に千鶴を死守する」
俺の大事な妹で、守るべき女でもある。
「吟、すまねえな」
頬をかきながら、苦笑いする。
「私が好きでするんだ」
「俺は、お前がいてくれて良かったと思う」
「私は、お前がいなくちゃ駄目なんだ」
「そうか」
俺は吟を抱きしめる。
「これも、好きって行動か?」
「そうだ」
吟も俺を抱きしめる。
「私には思い出がない。でも、お前に好きという行動を取られると、私は不思議な気持ちになる」
「そうか」
「多分、お前の好きっていう気持ちなんだろうと思う」
「そうだといいな」
郁乃母さんから冷たい視線を受けながら、俺は吟を離す。
自分の母親と息子が愛の抱擁なんていやだろうな。
でも、俺は吟が好きだから仕方がない。
いや、そうじゃない。
千鶴にも手を出しておいて、何やってんねんという話なんだろう。
でも、今解決する話ではない。
「じゃあ、やるか」
龍王の指示に従い、郁乃母さんと吟は俺の両肩に手を置く。
「制限時間は四十八時間、分かったな?」
「それまでに俺はイヴァンの動きを止めて、千鶴にやらせればいいんだな」
「姫の力も使え。アヤツは、お前にホの字じゃからのう」
「認めてないんだろ?」
「当たり前じゃ、しかし、四の五の言っておる場合ではない」
「だよな」
「丞」
「千鶴が死ぬわけじゃない。だから、俺の出来る範囲で徹底的に千鶴を死守する」
俺の大事な妹で、守るべき女でもある。
「吟、すまねえな」
頬をかきながら、苦笑いする。
「私が好きでするんだ」
「俺は、お前がいてくれて良かったと思う」
「私は、お前がいなくちゃ駄目なんだ」
「そうか」
俺は吟を抱きしめる。
「これも、好きって行動か?」
「そうだ」
吟も俺を抱きしめる。
「私には思い出がない。でも、お前に好きという行動を取られると、私は不思議な気持ちになる」
「そうか」
「多分、お前の好きっていう気持ちなんだろうと思う」
「そうだといいな」
郁乃母さんから冷たい視線を受けながら、俺は吟を離す。
自分の母親と息子が愛の抱擁なんていやだろうな。
でも、俺は吟が好きだから仕方がない。
いや、そうじゃない。
千鶴にも手を出しておいて、何やってんねんという話なんだろう。
でも、今解決する話ではない。
「じゃあ、やるか」
龍王の指示に従い、郁乃母さんと吟は俺の両肩に手を置く。
「制限時間は四十八時間、分かったな?」
「それまでに俺はイヴァンの動きを止めて、千鶴にやらせればいいんだな」
「姫の力も使え。アヤツは、お前にホの字じゃからのう」
「認めてないんだろ?」
「当たり前じゃ、しかし、四の五の言っておる場合ではない」
「だよな」