君の生きる理由になる
もう4月なのに寒い。
布団から出ようにも出られない。
「早くしなさい!!」
痺れを切らして、ママがノックもせず部屋に入ってきた。
「ノックくらいしてよ。」
ママを部屋から出して、渋々布団から出た。制服の袖に腕を通す。
「そんなスカート短いの?」
「前から同じだよ〜。」
「そんな色のカーディガンなの?」
「日本で着てたやつ。」
「そんなにリボン緩くするの?」
「もう、うるさいな!!前と同じ。」
環境が変わったからか、前と同じでも違く見えてしまう。
朝食を食べて、歯を磨きだした頃。
―ピンポーン
チャイムが鳴る音がした。