君の生きる理由になる
「よろしくお願いします。」
「ユリさんは体が弱いから体育とか出られないけど、みんなでサポートしてあげてね。」
教室中が拍手で満たされる。
祝福の拍手?
きっと違う、みんなの目を見ると分かる。冷たい目。歓迎なんかされてない。私は汚れた血。相手からすれば、中途半端な汚れた血。
「じゃあ、ユリさんは後ろの空いてる席に座って。」
「はい、」
席に着いた私に横の人、前の人、誰も目を合わせなかった。
ガラッと教室のドアが鳴る。
「ヒョンジンまた遅刻?」
「すいません、目覚ましが壊れてて…」
その人の一言で、クラス全員が笑い出した。
「分かったから、席に着いて。」
「すいません、」
男の子の席は私の左隣。何故か彼の方から視線を感じる。