君の生きる理由になる
外に出ると体が震えた。こっちへ来て、3日経ったけれども、この寒さには驚く。
「どうした?大丈夫?」
「いや大丈夫。」
奏嗣くんはいつから韓国へ来ているんだろう。
「ねぇ、奏嗣くんはいつからこっちに来てるの?」
「生まれてすぐだよ。俺ん家さ両親二人とも日本人なんだけど、こっちで病院を開きたいって言って来たんだって。」
「日本語上手だね。」
「家では日本語を話すからね。ユリちゃんは韓国語話せるの?」
「私の家、父が日本人で母が韓国人なの。いずれはこっちに来るみたいだったから小さい頃から、二つの言語を聞いて育ったんだ。」
「正直さ学校には日本人いないじゃん。だからユリちゃん来て少し嬉しいんだ。俺、日本にいた頃の記憶ないから、今度教えてよ。」
「私も少し安心したよ。逆に私韓国のこと知らないから教えてね。」
「アラッソ(分かった)!!」
今日初めて会った人だけど、心は開いていた。優しい彼が隣にいることが何よりの安心だった。