【短編】瞳
何で。
あんなに睨むんだろ?
私……何かしたのかなぁ?
そうなら謝らなきゃだけど恐くて聞けないし。
はぁー……。
「妃芽ぇ? 暗い顔してどーしたの?」
「波ちゃん……、男の子も……居たんだね」
矢野君も。
心では思っても遠回しにしか言えない。
「そーなのよっ! 准が、バーベキューの準備するって言うしね♪」
不敵な笑みを零した波ちゃんを見て、苦笑いで答えた。
……使ったのね?准君を。
そう思ってる私に気付いたのか、にっこり微笑み返した。
「着替え行こっか?」
「うん♪」
素直に頷く私。
別に、少人数で来た訳じゃないし。
女の子と遊んでれば、関わる事もないもんね。
せっかく波ちゃんが、誘ってくれたんだし……楽しもう♪