【短編】瞳
帰りに、スゲー笑顔で言ってた、あれか?
そんな話だったのかよ?
そんな話、笑ってすんじゃねーよっ!
ってきり、楽しい話だと思ったしっ。
あー……話はちゃんと聞かなきゃな。
俺の馬鹿。
「学?」
「あ……あぁ、思い出した、かな?」
少し膨れた妃芽が俺を見てる。
俺は、素直になる。
そう決めたんだ。
「もう、俺以外の奴とデートとかすんなよ」
「え? 学?」
素直になるって決めた俺。
「俺、ヤキモチ妬きみたいだから」
みるみる赤くなる妃芽の鼻を摘んで、
「好きだから……」
優しく、そっと……キスをした。
-END-
⇒後書