学校の王子様!!②










「泊まり!?」


「そ、泊・ま・り」


リビングに降りてきた俺たちが一番最後にそれを告げられた

漫画だったら語尾にハートが付いてそうなほど笑顔の咲羅のお父さん

さすが親子

椿さんと笑顔がそっくりだ

そしてなにより笑顔の下に何か企んでるような感じがするところがそっくり



「せっかくだし、皆泊まっちゃえばいいよ」


「え!?でも…」


誰よりも早く詩乃さんが声をあげた


「いいよね?だって皆、明日学校休みでしょ?」


詩乃さんを含め俺も何も言えなかった

てか有無を言わせない物言いだよな、あれ

誰も逆らえねぇよ


「晴香ちゃんは、椿の部屋。詩乃ちゃんは、蘭の部屋。麻由ちゃんは、青葉の部屋。雅翔くんは、私の部屋。で、皆いいよね?」


「ちょっ、なんで雅翔と俺だけ部屋別々なの!?」


確かに俺もそう思ったが口には出さなかった

それが当たり前という顔で椿さん達に睨まれていたからだ


「えー。だってお父さん一人だと寂しいんだもん」


目をうるうるさせながら抗議する

きっともう40代後半だというのに美形だからか大して不快に思わない


「だもん。じゃないよ!!俺だって雅翔と同じ部屋がいい!」


「もー、仕方ないなぁ。じゃあ雅翔くんは咲羅の部屋ね」


「仕方なくないでしょ!!これが普通でしょ!?」


「まぁまぁ」


とりあえず咲羅をなだめる


「うぅ…。でも一緒になれてよかった!!」


そんな可愛い笑顔でそんな可愛いこと言うな!

押し倒しそうになるだろ…っ!!




























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