学校の王子様!!②
【咲羅】






「お風呂ありがとうございました」


お風呂上がりで髪がまだ少しだけ濡れてる雅翔


なんか…綺麗だな…


あれだ、水も滴るいい男ってやつ


「ん?どうした?咲羅」


俺の隣に座りながら雅翔が聞く

…見とれてたとか

絶対言えない


「何でもない」


「そう」


俺…雅翔のこと好きだよなぁ

つくづく思う


「あのさ、咲羅」


「ん、何?」


「咲羅の髪って…地毛?」


俺の髪?


「地毛だよ」


俺の髪はクリーム色に近い金色

染めてはいない


「咲羅の祖母と曾祖父はだから地毛が金なんだよ」


いきなり頭の上から声が降ってきた


「お父さん…」


「え、咲羅そうだったの!?」


驚いて目を見開く雅翔

なかなか見れない顔だ


「お母さんがハーフで、お父さんがクォーター。金髪になったのは俺だけだったけど…」


劣性でしかもハーフの母とクォーターの父という、遺伝する確率は結構低いっていうのに…なぜ俺だけなんだ


「椿も蘭も青葉も咲羅もみーんなちゃんと私と葵(アオイ)の子供だから問題なし」


「……何それ」


わかってるよ

俺がお父さんとお母さんの子供なんて

疑ってなんかないし

不安でもない


「さすがお父さん。奇天烈だなー」


だけど

ありがとう


久しぶりに会って


久しぶりに両親の愛情を貰った気がする


お母さんもきっと笑ってる

















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