学校の王子様!!②
…恥ずかしい…
「あ、お邪魔だっかな?お茶、煎れてきたけど…」
「わざわざありがとうございます。でも邪魔というわけは全くないですけど…?」
「あー…、雅翔くんじゃなくて咲羅だけってことか」
「えっと…?」
わけがわからず首を傾げている雅翔
お姫様抱っこをされている妹を見た椿
赤面している俺
なんだこの状況
俺が1番恥ずかしい
「とりあえずゆっくりしていってね、雅翔くん。夕飯も食べていきなよ」
「えっ!?そんな…」
「時間、ない?」
「今日は、一日…暇…です…」
「じゃあ食べていってね。今日はハンバーグだから」
「え…あ、ありがとうございます」
雅翔は相変わらず椿に勝てないんだな…
まあ怖いよな…椿は
「えっと…咲羅…?」
ん?何だろ…
深刻そうな顔をして俺の顔を覗き込む
俺はいつでも書き込めるようにホワイトボードを用意する
「気づけなくて…ごめん」
ごめん…?気づけなくて…?
『何が?』
「体調、悪いの…」
『仕方ないよ、だってその日雅翔いなかったわけだし…』
「仕方なくない…!ずっと傍に居てやれなかったから…気づけなくて…咲羅を一人にして…。俺、彼氏…失格…だよな」
雅…翔…?
『何か…あった?』
「大したことじゃない」
ただ…と言いかけたところで口を噤んだ
「あんまり無茶すんなよ」
いつもの笑顔をみせて雅翔は俺の頭を撫でた
そう、いつもの胡散臭い作り笑顔で