みずたま
「梨理・・・梨理!!」


成也くんが私の枕元で名前を呼んでいた。
どうやらうちは保健室に運ばれたみたいだね。
ベットに横になってるもん。



ってかなんで成也くんがいるの!?

「大丈夫か?倒れたって明日香から聞いて・・・」


「うん。大丈夫。」




「そっかならよかった。あんまり無理するなよ。辛くなるのは梨理なんだから。」



その成也くんの優しい言葉が今のうちには辛い。



「うん。」



「泣きたいときは泣いてもいいんだぞ。もし俺のことで悩んでても・・・俺は受け止めるから。」


その一言を聞いて私は泣いてしまった。


「泣きたかったんだろ。無理して笑ってる梨理は見たくないから。」


成也くんは私を抱きしめてくれた。


< 43 / 51 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop