海の欠片~奇跡が繋いだ愛~
「もう帰るわよー!!」


憂磨のお母さんが叫ぶ。


だが、憂磨はまだ遊ぶと言い浜辺を歩く。


「憂磨怒られちゃうよ…」


そう言いながらも憂磨の後ろを歩く私。


「ぁ…」


急に立ち止まりしゃがむ憂磨。


「沙羅!!見てみろよ!綺麗な貝殻だ!」


嬉しそうに私に見せてくれた。


その貝殻はピンクに染まった可愛い貝殻。


それは“さくら貝”だった。


そしてそれを私にあげると言い私の手のひらにおく。


「沙羅、ずっと一緒にいような!」


「うん!」


「これから先も一緒にいたいから沙羅と結婚する!!」


憂磨が満面な笑顔でいう。


「うん!うちも憂磨と結婚するー!」


約束だよっと指切りをする。


結婚なんて子供の頃なんてよくわからずにいたけれど…


二つ目の小さな約束。



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