君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて
「どういう意味?」
「俺のこと、すぐに忘れたわけじゃ、、、ないよね?」
「おかげさまで、クリスマスという行事が嫌いになりましたが」
「良かった」
…は?何が良かったわけ?
「俺のこと、忘れられなかったんでしょ?」
…は?誰がそんな事言ったよ。
「信じてたよ、大槻も俺と同じ気持ちだって」
…は?勝手に信じるな、馬鹿か。
「なぁ、大槻、、、」
あたしの肩をそっと押す早坂。
よろけた背には、フェンス。
「…やり直さない?」
やたらに顔が近い。
囁くように、あたしの弱点である耳元に話し掛ける早坂。
…でも、今回は、鳥肌しかたたない。