君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



何も、感じない。

動揺もしないし、胸も鳴らない。

どういうことかわかる?


…早坂、あんたが心底キライってことだよ。


「ふざけんな」

「無理すんなって」

「いい加減にしろ、、、」

「俺も好きだから」

…お前だけだ、阿呆!!!


あたしは、あたしの肩をフェンスに押しつける早坂の手を振り払った。


「人の顔を見ろよ!てめぇの言い分ばかり並べやがって、、、誰があんたを好きだと言った?!誰が同じ気持ちだと言ったんだよ!」

呆気にとられたような、間抜けた顔をこちらに向ける早坂。

…その馬面、気に食わないんだけどっ!



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