君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



───…ん

…え?

───めん。ごめん、、、


思いもよらない夢を見た。
なんで、今のタイミングで、あの人があたしに謝ってるんだろう、、、


「江口さん、、、」


「あ、起きた」

…なんかデジャヴなんだけど。

…って、、、え?!


「え、えぇ江口さん?」

あたしが寄りかかってたのって、美加だったよね?

なんで、ここに江口さんがいるんだろう?


周りを見渡すと、店内には誰もいなかった。

「みんなは?」

「スタッフルーム」


もう一度声を聞くと、落ち着いたはずのあたしの涙腺が、また緩みだした。

…今度は、安心だけだった。



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