君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



「よぉ、大槻!」

「広瀬さん」


「お前なぁ、昨日は団体の忘年会が予約されてたって言ったろうが~、こんのサボりがっ」

「す、すみません」


くどくど文句を言うくせに、顔が全く怖くないのは、あたしを気遣ってくれてるってこと、、なんだろうなぁ。


「あれ、もしかして、おととい大槻を拉致った人?」

…ニヤニヤするな、そこ。


「ども」

…挨拶手軽っ!


「じゃあ、明、また迎えにくるから、終わったら電話して」

…また呼び捨てたぞ、、、?


「忙しいのにすみません」

「いや、俺がそうしたいだけだから。暇だし」



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