君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて
勤務時間を終えて、スタッフルームに戻り、帰り支度をする。
今日は結構混んでいて忙しい。
だから、早めの帰宅でピークを避ける形になってしまい、正直申し訳ない気持ちになる。
でも、忘年会気分のお客様も多く、この前みたいな酔っぱらいもいるだろうから、という理由で、女性スタッフは早番が多いのだ。
…電話、しなきゃ。
───プルル…
「もしもし」
「あ、大槻ですが、、、」
「…あぁ、明ちゃん?終わったんだね。じゃあ、ついたら電話するから、中にいて」
大槻で、わからなかったのかな?
…てゆうか、ディスプレイに出るでしょ。