君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて
江口さんがいるであろう、前に場所だけ教えてもらったバンドの練習場所からここまで、約20分くらい。
…暇だな。
もう私服に着替えてるから、ホールには出られないけど、エプロンをつければ、キッチンの皿洗いくらいはできるかな?
ということで、あたしは予備のエプロンを身につけ、キッチンに向かう。
「お皿洗い、手伝わせてください!」
「あら?もう帰りの時間でしょ?」
「えーと、、、迎えがくるまで、ちょっと暇なので、ボランティアです」
店長は、何やら納得したようで、にっこり頷くと、じゃあお願い、と言って料理にとりかかった。