君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



「もう別れたい」


「…そう」


好きになった人は、その時にはもう、俺を好きではなかった。


高校に入ってから、いわゆるモテ期に突入したらしい俺。

そんなのすぐに終わる、と思っていたら、本当にすぐに終わった。

…高校生活とともに。


知ってる人は少ないが、その頃から音楽の道を進もうと考えていた。

ただ、第一志望だった音大には残念ながら不合格。
きっと努力が足りなかったのだと思う。


まぁ、K大に入って、trapのみんなに会えたから、それはそれで運命なんだと納得している。



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