君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



だんだん疲れてきて、告白も断るようになった。

告白をする文句の中に、

「奏くんが音楽で頑張ってるのが好き」

だと言った人に、何度か期待して付き合ってみたけど、、、

ライブを見に来る度に、俺が目立たないだのとぼやいたり、逆にライブハウスの反響がいいだのと絶賛したり。


俺達は、本当は広くて音が発散してしまうようなところで演奏したいのに。

…やはりわかってくれる人は少ないのか。


わかってくれる人が現れるまで、俺はドラムの腕を磨こう。

その人が現れたときに、その腕前を思い切り披露したい。


…そう決めて、俺が日々練習を繰り返し、クリスマスライブを行った日。



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