君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて
「あ、江口さん、今日は美加のうちに集合したいんですけど、そっちに行ってもらってもいいですか?」
「あぁ、いいよ。道案内して」
こころなしか、緊張しているように見える。
今日、ライブ当日だもんね。
こうやってあたしを迎えに来るより、練習してた方がいいんじゃないかなぁ?
「やっぱいいです!」
「え?」
「うちの方が近いですし、練習したいでしょ?自力で美加の家まで行きますから」
「…おバカ」