君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて
なんと通されたのが、諦めていた最前列。
美加は大興奮、、、
「なんかVIP席みたいだね!」
「…江口さん、だからカツラかぶんなかったんだ」
「え?」
サラさんがあたしに聞き返す。
「あ、、いや、バンドの髪型じゃあ…あたし達のこと案内なんてできないなって、思って」
このとき、サラさんがクスッと笑ったことに、あたしは気付かなかった。
「HEY!HEY!HEY!みんなー!」
ステージの明かりが真っ暗になって、どこからか…コバさんの声。
「「あー、キャラっぽい」」
美加と2人で笑った。