君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



ステージの明かりが一斉について、眩しさに目を細めるあたしの…あたし達の前に、4つのシルエットが見えた。


「今日は、trap主催…年越しラーイブ!お越しいただき、ありがとう!」

きゃーっ!と、後ろから黄色い歓声。

「コバーっ」
「キダーっ」
「オーシマーっ!」

「「エグチーっ!!!」」

…あ。

やっぱり、人気なんだ。

さっきの格好と全く違うエグチさん。


「とおい」


そう思うのは、なんでかな。

最前列なのに。

目の前にいるのに。


…好きなんじゃないの?

ふと美加を見ると、美加も気付いて微笑む、、、ほらね?って言いたいかのように。



< 258 / 344 >

この作品をシェア

pagetop