君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて
ステージの明かりが一斉について、眩しさに目を細めるあたしの…あたし達の前に、4つのシルエットが見えた。
「今日は、trap主催…年越しラーイブ!お越しいただき、ありがとう!」
きゃーっ!と、後ろから黄色い歓声。
「コバーっ」
「キダーっ」
「オーシマーっ!」
「「エグチーっ!!!」」
…あ。
やっぱり、人気なんだ。
さっきの格好と全く違うエグチさん。
「とおい」
そう思うのは、なんでかな。
最前列なのに。
目の前にいるのに。
…好きなんじゃないの?
ふと美加を見ると、美加も気付いて微笑む、、、ほらね?って言いたいかのように。