君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて
ジャズって、少しリズムのとりかたが違うはずなのに、ちゃんとついていける。
あたしはまた、エグチさんのとるリズムとずれることはなかった。
先ほどまで沸き立っていた会場も、一気に引き締まった空気になっていた。
小さなことだけど、ドラムの音が響いてくるのは、あたしだけなんだろう。
みんなの視線はキダさんに注がれている。
どうして、、、?
あたしだけがドラムを聞いてるわけじゃないでしょ?
なんであんな、喧嘩みたいなことしたんだろ。
あたしは、いつも素直になれない。