君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



いや、違うんですよ、だって、だってね…?

「まぁまぁ明さん、こいつ、朝方から用があるって前々から言ってたし、実は練習もほぼ徹夜だったんだよ。仮眠だけ、させてやって?」

大嶋さんがまだ半分口角の上がった状態であたしをなだめる。

「あ…そう、ですよね…」

徹夜、かぁ…そういえばそんなこと言ってたな…てか、なんか、他に言ってたような。
いろいろ片付けるとか?なんだっけ。


美加と、trapのみなさんと松島のバンドに買ってきた差し入れを渡すとき、ふと思った。

あたし…いつプレゼントあげられるんだろう?

そんなタイミング、あるのかな?



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