君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



───バタン。

いつかも聞いた、ドアのしまる音。

あのとき、江口さんの音を聴いて、
まだ、出会ったばかりだっていうのに、

すっかりあの人のペースにはまってた。


自己中だし。

自分が言ってると思ってるだけでいろいろすっ飛ばすからなに考えてるんだかわからなかったり、せっかちだったりするのに、嫌いにはならなくて。

むしろ、一瞬一瞬触れ合う度に、どんどん引き寄せられてた気がした。


これがさ、、、?

好き

ってことでしょう?



< 297 / 344 >

この作品をシェア

pagetop