君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



「…昨日ぶり、明ちゃん」


なんで声で気付かなかったんだろう、、、

ゆっくりと、声の主の方へと向き直る。


「え、え?江口さん…?」

そこには、昨日ライブハウスで出会ったその人がいた。


「そう、君との波調がピッタリの江口…奏さん」

「なんか余計じゃないですか」


あたしの目の前に立っているのは、黒髪短髪で、座っていたときではわからなかったけどなんか背が高くて、羨ましいほど綺麗な顔をした…江口さんだった。


「今日はライダースなんだね、似合うなぁ」

俺より、をつけたして笑う江口さん。

「江口さんも、昨日とはずいぶん格好が違うんですね」

負けじとファッションを気にしてみる。



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