君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



「俺の愛車~」

「ハーレー、、、?」

よく知ってるね、と言いながら、あたしにヘルメットを投げ渡す。

見て欲しいステッカーでも貼ってあるのかと思ってしげしげと眺めていると、

「違うでしょ」

と言って、あたしに近づきヘルメットを奪う。

そしてすっぽりと、あたしの頭にそれをかぶせた。

「…え?」

「送りついでにドライブしよう」

、、、はぁぁあ?!

そのままあたしを後ろに乗せ、がっちり江口さんの腰に腕を回され、ブンっとふかしてバイクは走りだした。

あたしは確信した。

この人、、、めっちゃくちゃ自己中だっ!



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