君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



「俺って自己中?」

「はい」

………でも、ムカつく自己中じゃないです、あたしには。


そうつけたして見上げると、目を見開いて不思議そうな顔をしてあたしを見下ろす江口さんと目が合った。


「あ」

そういえば、、、

首を傾げる江口さんに、気になったことを質問…図々しい性格そのものだな。


「ちなみになんでわかったんですか?あたしだって」

「あぁ、それは正樹に怒ったときの口調と一緒だったから、かな」

「はい?」

「酔っぱらいの客にキレたろ、明ちゃん」


もしかして、店にいたの?!



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