君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



「……っくしゅ!」

無作法なくしゃみ、恥ずかしいなぁ、、、


「風邪ひいちゃうね、こんなところまでつれ回して、、、俺何やってんだろ」

あれ?自己中が反省してる…?



「冬ってさぁ、空気が澄んでるから音がよく透るんだ」



あ、そ。反省じゃないのね。

「ふぅん、、、じゃあ聞かせて?」

あたしだって、負けてられるかっての!


「そうだね、、、お詫びとお礼を兼ねて、また今度…今度はドラムを積んだ車で来ようか。この海辺に」

「お礼…?」

「うん、本当の俺達の音楽をわかってくれた…お礼」





< 43 / 344 >

この作品をシェア

pagetop