君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



あたしは、何かに引っ張られるように冷たい砂浜に腰を下ろした。


───トサッ…

「えっ?!」


いつの間にか砂浜に座っていた江口さんの腕が、あたしの腕をつかんでいたみたいで、、、

あたしは江口さんの足の間に座ってて、今は彼の腕が、あたしの肩の上からあたしを…抱きしめてるような体制になっていた。


「温かいでしょ?」

あぁ、なるほど…

「反省したんですか」

「うん…」


なんか、子供みたいに純粋なんだなぁって思った、、、悪いけど。

「江口さん、何歳ですか」

「俺?21だよ、、K大の3年」

「嘘っ、K大?!」

あたしの目指す大学の1つ、K大。
いやいや、あたしにはレベルが高くて…



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