君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



「送るよ」

「ども」

…てゆうか、こんな場所に連れてきておいて、送ってくれなかったら恨む。


そういえば、なんで松島は、この人を止めておけと言ったんだろう…?


「江口さん、彼女います?」

「ん?なんで」

「松島に言われたんです。江口さんをもし好きになっても、叶わないと思えって」

「俺のこと、好きになったの?」

「んなわけないでしょ、昨日会ったばっかですよ。でも、あんなこと言われたら、気になりますから」


うーん、、、と考えたあと、江口さんはあたしを抱きすくめたまま立ち上がった。



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