君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて
# four
「それから、バイクに乗せてもらって、お家に帰りました…」
翌々日の12月28日、午前中からあたしは美加と買い物デート。
夕方からはバイトが入ってるから、あと数時間で松島とバトンタッチだ。
「へぇ、へぇ、ふぅん?」
ニヤニヤするなよ、美加さん。
これと言って何も無かったでしょ?
「あのねぇ、明?抱かれて何もない、はないでしょ」
「表現が悪い!抱かれたんじゃなくて、抱きつかれたとかにしてよ。人聞きの悪い…」
…全く、抱くって意味が違うっての!
「えぇー、いいじゃん江口さん!かっこいいし、性格には難がありそうだけど…」
…あの身長でしょ、顔でしょ、スタイルでしょ、、、
美加は指折り江口さんを誉め讃えた。