君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて
「あたしは、明の髪の毛が一番好きだな。うん、綺麗」
…納得するとこじゃないし。
しかも、絶対に頭髪検査でひっかかるこの色の、何が良いと言うわけよ?
顔見知りになった先生はもう自毛確認済みだから何も言わないけどさ、あんまり会わない校長とかにバッタリしてみなさいよ。
………うっせぇから。
「あー!嫌なこと思い出した」
「わかった、校長だ」
「髪の毛ネタ引っ張り出して、わかってるのか。わざとか?」
ふわふわの茶髪に拳を乗せる。
「きゃぁー、明がいじめるー」
…棒読みっすけど、お嬢さん。
そんなこんなで、とうとう松島に美加をバトンタッチする時間になった。