君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



私服になって戻ったあたしを見て、美加は複雑そうな顔をした。

「制服で良かったのに~」


…突っ込みを入れられる余裕がなかった。

だって、一緒に席に座ってる2人のうち1人が、、、


「おとといぶり、明ちゃん」

…なんで手を振る、、、

「江口さん、、、?」


そりゃ驚くでしょ、松島の連れって江口さんかいっ、みたいな。

あたしは、しばらくぼーぜんと立ち尽くしていた。

すると、美加に手を引かれて、美加の隣に腰を下ろすことになった。

それでも、なんだか頭の回転が上手くいかないあたしの目を覚まさせるような言葉が、目の前から聞こえてきた。


「俺の存在感ってもしかして無い?」



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