君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



「みたいだな~」

江口さんが笑う。

あたしは、何が何だかわからなくて、目の前に座る初対面の男の人に、ペコリと挨拶するくらいしか出来なかった。


「こいつ、バンドのメンバー。」

…最初から言ってくれ、おとといぶり、とかどうでもいいから。

「で、大嶋。」


「こんにちは、大嶋敬志(オオシマ ケイシ)です。えっとぉ、、、ギターです」

「あぁ!赤髪ポニーテール!」

…あれより、普通にこの茶色のフワ髪でやった方がいいっすよ。


「あ、わかったの」

「はい。江口さんにヅラって聞いてたんで」


大嶋さんは、江口さんより若く見えるけど、実は同い年らしく。

しかもtrapは皆さんK大らしく。



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