君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて
「ちょっと!大槻、拉致られてましたけど、大丈夫なんすかっ」
明の先輩で、、、誰だっけ。
よく会話に登場するんだけどなぁ。
「大丈夫ですよ。あれでじゃれついてるだけなんで」
そうなんですか?大嶋さんっ!
ほぉー、と言って去って行ったスタッフさんを見送って、大嶋さんは笑いだした。
「ごめんねぇ、、あいつマジで明さんのこと気に入ってるみたい」
「それ、さっきも言ってましたけど、どういうことっすか?すっ、好きってことですか?」
やだ、好き、で噛むなんて可愛い!
…じゃない、確かに、どういうことなんだろう。
「好き、とは言わないでおこうかな。あいつにも、ちょっと事情があるからね」