君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて
# six
…えーと。
静かです。
とりあえず状況報告しておくと、かなり静かです。
耳に入ってくるのは、聞いたこともない洋楽。
それでも、妙にしっくりくる音楽。
「これ、、、かなり好みです」
「ちなみに洋楽じゃなくて、俺達の曲だよ」
…ようやく会話になった?
言葉のキャッチボールに成功して、それだけに満足していたあたしは、とても大切な部分を聞き流している気がした。
「…俺達の、曲?」
「そう」
「てことは、trap?!」
「そう」
ふーん、、、じゃなくて!
「なんか、合ってたんですよね。あたしからだけかも知れませんけど、なんか、聞いてて…」