いつも傍には君が…。
「あぁ。まぁ、な。」
素っ気なく無愛想にいう彼は
やっぱり
怒っているんじゃないかと
思えるような態度だった。
眉間に皺は寄り、
明後日の方向を向いている。
一般的に言う照れ隠しとは
完璧に違っていた。
「………あの、私、何かした?
どうして怒っているの?」
気付いた時には、
思っていた事が
咄嗟に口から出てしまっていた。
それを聞いて
ポカンとして動かない彼。
え?可笑しなこと…
言ってないわよね…?
……暫らくしてから
彼は理解したかのように
大きくため息を吐いた。
「悪い。良く言われるが、
これは元からだ。」
返ってきた返事に
思わず気が抜けてしまう。
先程と変わらず
ぶっきらぼうな返事だったけど
何処か照れ臭さそうに
してるのを感じて
つい笑みが零れる。