いつも傍には君が…。
「はぁ!?」
読み終えると
ついつい声が出てしまった。
その声に反応したのか
ルビアがこちらを振り向く。
「どうかなさったのですか?」
紅茶を入れ終えたのかカップを
綺麗に並べてから、
やんわりとした口調で尋ねてきた。
「どうしたもこうしたもないわよ。
とりあえず、読んでみたら分かるわ。」
そう言いながら
カップを近くまで寄せると
取っ手を取り
自分の口まで引き寄せた。
ふわりと紅茶の
良い香りが漂ってくる。
やっぱりルビアの煎れる紅茶は
一番良い香りがするわね。
と、そんな事を考えながら
紅茶を一口、口に含んだ。
思わず、ふぅと小さく
感嘆のため息が洩れる。
カップを机に置けば、
二枚目を手に取りながら
目を通し始める。