いつも傍には君が…。


「はぁ!?」


読み終えると
ついつい声が出てしまった。

その声に反応したのか
ルビアがこちらを振り向く。



「どうかなさったのですか?」



紅茶を入れ終えたのかカップを
綺麗に並べてから、
やんわりとした口調で尋ねてきた。



「どうしたもこうしたもないわよ。
とりあえず、読んでみたら分かるわ。」


そう言いながら
カップを近くまで寄せると
取っ手を取り
自分の口まで引き寄せた。


ふわりと紅茶の
良い香りが漂ってくる。


やっぱりルビアの煎れる紅茶は
一番良い香りがするわね。


と、そんな事を考えながら
紅茶を一口、口に含んだ。

思わず、ふぅと小さく
感嘆のため息が洩れる。


カップを机に置けば、
二枚目を手に取りながら
目を通し始める。





< 9 / 48 >

この作品をシェア

pagetop