幼なじみの甘い××。Good night baby★
「じゃー、帰るぞ?」
「うん」
うなずいたけど、顔は上げれなかった。
……これじゃ、離れたくないのがバレバレだ。
「甘えんぼ眞緒」
くすくす笑う、オトナになってしまったヒト。
どうせ子ども扱いされるなら、子どもみたいなことを言ってしまおう。
「……あのさ、ハル兄」
「ん?」
「お願いが、あるんだけど……」
少し、躊躇して。
でも、思いきって顔を上げると、
少し眠そうな目が、ほほ笑んで見おろしていた。
「次もまた……、抱っこしてやるよ」
分かってる、とでも言うように。
あたしが言うはずだったお願いを、ぴったり口にして。