幼なじみの甘い××。Good night baby★
「聞いてる?」
うつむたままのあたしに、彼女の言葉が続いた。
「ごめんね、急に声なんてかけて」
「……は、はい」
なんでこんな状況になっているのか、
わけが分からないまま、とりあえず顔を上げた。
「さっき商店街にいたでしょ? あの怪しげな占い師のところに」
「え? あ、はい」
「ちょうどあたしもあの辺にいてね。通り過ぎようとしたらさ、“ハル兄”とか“陽斗お兄ちゃん”とか聞こえて。
陽斗から幼なじみのカテキョしてるってことは聞いてたからさ。もしやと思って。
ちょっと立ち聞きしちゃった。ごめんね」