幼なじみの甘い××。Good night baby★


「学校でなにかあった? それとも他のこと? 何でもないわけないでしょ? 眞緒がシチュー食べたくないなんておかしいもの」



背中に、おかーさんの言葉が降りかかる。


黙ったままうつむいていると、そっと腕をつかまれた。



――びくっ……



肩が震えたのはたぶん、路上で同じことをされた感触を思い出したから。


ハル兄の、あの女の人の手を。



「……やめてよっ」



気づけば、大声を出してその手を払っていた。



感触は同じでも、そこに込められてる気持ちは全然違うものなのに。



おかーさんの手のひらは、あんな、冷たいものじゃないのに。


< 189 / 543 >

この作品をシェア

pagetop