幼なじみの甘い××。Good night baby★
「学校でなにかあった? それとも他のこと? 何でもないわけないでしょ? 眞緒がシチュー食べたくないなんておかしいもの」
背中に、おかーさんの言葉が降りかかる。
黙ったままうつむいていると、そっと腕をつかまれた。
――びくっ……
肩が震えたのはたぶん、路上で同じことをされた感触を思い出したから。
ハル兄の、あの女の人の手を。
「……やめてよっ」
気づけば、大声を出してその手を払っていた。
感触は同じでも、そこに込められてる気持ちは全然違うものなのに。
おかーさんの手のひらは、あんな、冷たいものじゃないのに。