幼なじみの甘い××。Good night baby★
「ハル、にぃ……」
絞り出すような声が、ひとりぼっちの部屋に静かに響く。
「ハ、ル……にぃ……」
その名前を口にするほど、苦しくて、切なくて、涙は止まらない。
あたしは、いつのまにか、声を振り絞って泣いていた。
子どもみたいにうずくまって、涙の海に顔をつけて。
――好きだった。
こんなにも好きになっていた。
ハル兄のこと、大好きだった。
勉強を教えてもらいたかったんだじゃない。
眠れるようになって、うれしかったんじゃない。
ハル兄に会えるのが、抱っこしてもらうのが、
ただ単純に、素直に、シアワセだったんだ。