幼なじみの甘い××。Good night baby★
普段、おかーさんにおんぶに抱っこのあたしが出来ることなんて限られている。
あまりにもおぼつかない手つきだったのか、
包丁は、持ってすぐに取り上げられてしまった。
「眞緒、それ取って」
「はいっ」
物を渡す仕事だけになってしまったけど、
気合だけは充分に入れて料理をするハル兄を見つめる。
「ハル兄、料理も上手なんだねぇ」
「ひとり暮らしだし。やってるうちに覚えただけだけどな」
イケメンで頭も良くて料理も出来て……って、ホントにズルイ。
フライパンの中で、手品みたいにあやつられているパスタを眺めてしみじみと思う。