幼なじみの甘い××。Good night baby★
だって、それじゃあたし……
なんのためにたぬき寝入りしたのか……
「……意味ないよ……」
「ん?」
「……ハル兄って、やっぱりSだ」
つぶやいたあたしに、くすくすと笑う声。
「仕返しだ」
「え?」
「寝たふりしてオレを困らせたことへの仕返し」
「……」
「おあいこだからな」
なんか、同じことを聞いたことがある気がする。
そうだ。
再会一発めのあの日、ハル兄のおでこに赤いあざを作ってしまって。
そのあと、デコピンされたんだっけ。
「……負けずキライでしょ、ハル兄」
「別に」
まだくすくす笑うハル兄に、あたしも仕方なくほほ笑んだ。
たぶん、ヘンテコな顔で。