幼なじみの甘い××。Good night baby★
「ダルイから、よけいカリカリするんだよね」
「そっか。睡眠不足は良くねぇな」
ハル兄の声を、丸めた背中で受け止める。
壁に向かってため息を漏らすと、しばしの沈黙が訪れた。
――チ、チ、チ………
時計の針の音だけが聞こえる。
「眞緒、」
「……ん?」
呼び掛けられて返事をすると、視界が陰ったような気がした。
なんだろう?
そう思って、顔だけを天井に向ける。
「……え?」
声に出した時にはもう、白いシャツの腕が、目の前を横切っていて。
あたしのカラダは、
ハル兄の両腕の柵の中に閉じ込められていた。