ラブ*レター
それからどうやって家庭科室から道具をクラスに持っていったのか覚えてない。


気付けばクラスはたこ焼き屋さんに大変身していて


私は椅子に座って外を眺めていた。



さっきから蛍の言葉がグルグルと頭の中を駆け巡る……。


蛍は私を好きではなかった……。


確かに告白したのも私からだった……。
初めてキスをしたのも不意打ちに私からした…。
今、思えば私は蛍に「好き」って言ってもらったことあったかな?



あぁ…私は最初から一方通行な恋をしてたんだ……。


時々感じた蛍の愛情は愛情ではなかった。
ただ…私を学園祭の彼女でいさせるための偽者でしかなかったんだ……。
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