ラブ*レター
そして私はケータイの電源を落とす。


今さら言い訳したくなったのかな…?
今日一緒にいる相手がやっぱり見つからなくて私に電話かけてきた…?
けど蛍はそこまで酷い奴じゃないよねって思ってしまう私。
これは惚れた弱み……?


ふと外を見ると
手を繋いで仲良しそうに歩くカップルが見えた……。


私も蛍とあんな風に学園祭回りたかったな……。
例え私だけの一方通行の恋だとしても幸せだっただろうから……。
弾まない会話。
読めない蛍の気持ち。
繋いでくれない手。
どんなに不安になっても蛍の彼女でありたかった……。
蛍が「寿々奈」と呼べば幸せを感じていられたから。


今日の後夜祭。
うちの学校の言い伝え。
最後に上がる大きな花火を手を繋いで見たカップルは幸せな未来が見れると。待ってると言われてた。


私は蛍とそのコイノハナを見たいって思ってたよ。
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