ラブ*レター
静まり返った教室に私だけ。
みんな後夜祭に向かった。
カップルの子は彼氏が教室に迎えにきて幸せそうに後夜祭が行われるグラウンドに出て行った……。
フリーの子も仲良しさんの集まりで出て行った。
誰も私が別れたことを知らないせいか誘われなかったし…後夜祭に行けば泣いてしまいそうで私は教室に残った。


暗くなった教室は私の心を表しているように暗くて冷たくて悲しかった。


私はケータイの電源を入れた。
ケータイには蛍からの着信は蛍が私のクラスを訪ねてきたあたりの時間から無くなっていた。


やっぱり学園祭用の彼女…見つかったんだね。
私は用なしになったから電話しなくなったんだ……。


寿「あはは」


乾いた笑いが出た。
蛍?あまりに露骨だよ。
もう少しでも私だから付き合ったんだって思わしてくれたら良かったのに……。


ヴーヴーヴーヴー


電源を入れたケータイが震え始めた…。
< 23 / 60 >

この作品をシェア

pagetop