ラブ*レター
思い出した。
付き合いだした時に蛍に確かにクールだから好きと言った記憶がある。


だから……?


手を繋がないのも
ローテンションだと感じるのも
好きと言ってくれないのも
蛍なりにクールでいたかったから……?


私が……好きだから……?


今日、こんなに必死になったのも本当の蛍の姿なんだね。


寿「どんな蛍も大好きだから……手は握って欲しいし、好きって言って欲しいよ。蛍の素直な気持ちを行動に移して?」


蛍「俺、全然クールじゃなくなるよ?」


友達との会話の時に口調が違ったのは私の前ではクールな蛍でいたせいだったんだね。


寿「大丈夫。どんな蛍も大好きだから。蛍は私の前では自然体でいて?」


蛍は私を好きでいてくれたんだ。
ただ、私の言った“クール”を表現した蛍はちょっとぶきっちょで……すれ違っちゃったんだね。
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